子をもつ親の多くが、子どもが12歳になるまでにうつ病を経験しており、子どもが生まれてから1年間は特にそのリスクの高いことが、英国の研究で示された。 今回の研究では、1993~2007年にプライマリケア医を受診した8万6,957家族のデータを検討し、うつ病に罹患した親を特定。その結果、母親の3人に1人以上、父親の5人に1人が子どもの誕生から12歳の誕生日までにうつ病エピソード(症状発現)を経験していることが判明した(母親1万9,286人が計2万5,176回、父親8,012人が計9,683回のうつ病エピソードを経験)。うつ病の比率は、全体では母親100人当たり7.53人/年、父親100人当たり2.69人/年であったが、子どもの出生から1年以内では母親100人当たり13.93人/年、父親100人当たり3.56人/年であった。 ...
高血圧の女性は、妊娠する前に血圧管理をしておくことが重要である。妊娠中の高血圧は、母体および胎児に危険をもたらす可能性がある。 米国産科婦人科学会(ACOG)は、妊娠前および妊娠中の血圧管理について以下のように助言している: ・医師とともに、高血圧をコントロールするための計画を立てる。 ・妊娠する前に、健康的な食生活を維持し、十分に運動をして余分な体重を落とす。 ・妊娠前は降圧薬を処方された通りに服用する。 ...
乳癌(がん)や卵巣癌のオッズを高める遺伝子変異を有する女性は、予防的外科手術を受けることで寿命を延ばし、癌のリスクを低減できることが新しい研究によって示唆された。 当該の外科手術は、癌の徴候がみられる前に乳房または卵巣を摘出するという大胆なもの。しかし、研究著者である米ペンシルベニア大学医学部(フィラデルフィア)疫学教授Timothy Rebbeck博士は、「今回の研究の結果、外科手術を選択した女性では乳癌や卵巣癌による死亡リスクが約70~80%低減し、これはかなり重要である」と述べている。 ...
帝王切開を受けようとする妊婦には、感染症予防のため手術直前に抗生物質を投与すべきであるとの新しい勧告が、米国産科婦人科学会(ACOG)により発表され、医学誌「Obstetrics & Gynecology(産科・婦人科学)」9月号に掲載された。 感染症は帝王切開の最も一般的な合併症であり、経膣分娩をする女性の1~3%に対し、帝王切開を受ける女性では10~40%に認められる。抗生物質は出産前に投与すると、新生児の血液に入り込み、新生児の臨床検査に干渉したり、新生児の抗生物質耐性感染症を引き起こしたりすると考えられているため、通常、帝王切開後にのみ投与されていた。 ...
"学習障害"の人々
多嚢(のう)胞性卵巣症候群(PCOS)は、ホルモンバランスが崩れることで発生すると考えられている。疾患の特徴として、卵巣内に多数発生する小嚢胞や、無月経、および不規則な月経周期などがある。 womenshealth.govのウェブサイトによると、PCOSは、女性の妊孕(にんよう)性(受精能力)に影響を与える。症状は人により異なるが、PCOSが原因で引き起こされる問題には下記のようなものが挙げられる: ...
人工甘味料入りのダイエット炭酸飲料の摂取と女性の早期産の増大に関連のみられることが、デンマークでの新しい研究で示された。 医学誌「American Journal of Clinical Nutrition(臨床栄養学)」9月号に掲載された今回の研究は、1996~2002年に実施されたデンマーク人女性6万人が参加した全国調査における、清涼飲料を飲む習慣について検討したもの。その結果、ダイエット炭酸飲料のほか、炭酸入りでないダイエット飲料の摂取にも、早期産との関連が認められた。 ...
線維筋痛症(fibromyalgia: フィブロマイアルジア)患者の慢性疼痛が太極拳をすることによって軽減する可能性が、医学誌「New England Journal of Medicine」8月19日号に掲載された新しい研究によって示された。 研究では、米タフツ大学メディカルセンター(ボストン)リウマチ学部内科准教授のChenchen Wang博士らは、線維筋痛症患者66例を2群に分け、1群には太極拳の1時間のセッションを週1回、12週間行い、もう1群は週2回の健康教育のクラスを受け、その後軽いストレッチを行った。 ...
通常のアルコール濃度のレギュラービールを飲む女性では、皮膚に影響をもたらす自己免疫疾患である乾癬の発現リスクが増大することが、新しい知見で示唆された。アルコール濃度の低いライトビールやワインではこのようなリスクとの関連は認められなかったという。 米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院、ハーバード大学医学部およびボストン大学(いずれもボストン)の研究者らは今回、当初乾癬と診断されていなかった女性8万2,869人を、1991年から2005年まで約15年間追跡した。被験者である看護師健康調査(NHS)IIの参加者は自身のアルコール消費について報告し、さらに、試験期間中、医師が乾癬と診断したかどうかを報告した。 ...
cavie減量
科学者らが初めて、BRCA2遺伝子によりコードされている非常に長い蛋白(たんぱく)の単離に成功した。この遺伝子の機能障害は、乳癌(がん)や子宮癌のリスクを増大させる可能性がある。ヒトの細胞の残余コンポーネント(構成要素)からこの蛋白を分離することによって、より詳細な研究を行うことができ、体内でどのような働きをしているのかが解明できるという。 米カリフォルニア大学デービス校癌センター分子腫瘍学プログラム副責任者のWolf-Dietrich ...
新しい卵巣癌(がん)のスクリーニング法により、早期段階の検査で100%の精度が得られる可能性があると米ジョージア工科大学の研究グループが報告した。この検査法では1滴の血液を採取するだけでよく、その分子を気化させ帯電させた後、質量分析法(mass spectrometry:MS)と呼ばれる最先端技術により分析する。 研究グループによると、被験者94人を対象とした初回試験の結果、この方法によって卵巣癌患者を正確に特定することができ、44人が卵巣癌で、50人が良性であった。「卵巣癌は比較的罹病率の低い疾患であるため、検査は極めて正確なものでなくてはならない。われわれは、そのような検査を開発できたと考えている」と、著者の1人で同大学生物学教授のJohn ...
妻よりも収入が大幅に少ない男性、夫よりも収入の多い女性は、不貞行為(浮気)を犯す確率の高いことが新しい研究で判明した。少なくとも研究対象となった若いカップルでは、収入の不一致(格差)が浮気において重要な役割を果たしていることが示されたという。 研究著者である米コーネル大学(ニューヨーク州)大学院生のChristin Munsch氏は、浮気をした友人の例から、収入が浮気に及ぼす影響を研究することを思い付いたと述べている。これまでにも浮気に関する研究はあったが、カップルの収入差に着目したものはなかったという。同氏は、9,000人を対象とした全国調査の結果を検討。この調査は1997年に開始されたもので、Munsch氏は被験者が17~27歳だった2001~2007年の結果に着目した。 ...
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月経周期中はエストロゲン値が上下するため、女性のコレステロール値が変動することが、新しい研究によって示された。女性のコレステロール値を正確に把握するには、医師は測定時の月経周期の時期を考慮し、2回の月経周期で各月の同時期に測定する必要があるという。 ユニス・ケネディ・シュライバーEunice Kennedy Shriver米国立小児保健発育研究所(NICHD)のEnrique F. Schisterman氏らは今回、18~44歳の健常な女性259人のコレステロール値、トリグリセライド(中性脂肪)値とエストロゲン値とを比較。大多数(94%)が2回の月経周期で14回以上測定した。また、排卵を示すホルモンレベルを検出するため、自宅用排卵日検査薬を用いて月経周期の時期をグラフ化した。ほとんどの女性は運動をしており、喫煙癖はなかった。 ...
皮膚にできる黒ずんだしみは肝斑(かんぱん)と呼ばれているが、通常は危険なものではない。加齢の一般的な徴候であり、肝臓とは無関係である(※形状が肝臓に似ているために肝斑と呼ばれるとの説も)。 ほとんどの場合、日光への曝露が最も多かった領域に発生する。 米国立医学図書館(NLM)は日光による損傷から皮膚を守り、しみを防ぐ方法として下記のようなものを勧めている: ・できるだけ心地よい範囲内で皮膚を衣類でカバーし、顔を保護するためにつばの広い帽子をかぶる。 ...
女性はストレスを感じていると妊娠しにくいことが、新しい研究で明らかにされた。この研究では、α(アルファ)-アミラーゼと呼ばれるストレス関連物質の値が高いと、女性が妊娠する確率が低下することが示された。 α-アミラーゼはでんぷん(スターチ)を消化するため唾液中に分泌されるものだが、神経系がカテコラミン(ある種のストレス反応を引き起こす物質)を産生するときにも分泌されるため、身体的または心理的なストレスに対する身体反応の指標として利用されるようになってきている。 ...
米国では女児における思春期の始まる年齢低下が続いており、多くの女児において7~8歳で乳房の発達がみられることが新しい研究で示され、医学誌「Pediatrics(小児科学)」オンライン版に8月9日掲載された。 今回の研究では、2004年と2006年に米シンシナティ、ニューヨークのイーストハーレム地区、サンフランシスコの6~8歳の女児1,200人強を対象に、乳房組織の有無を触診により調べた。その結果、7歳では白人10.5%、黒人23.4%、ヒスパニック系15%、8歳では、白人18.3%、黒人43%、ヒスパニック系31%に乳房の発達が認められた。 ...
流産後6カ月以内の女性は、合併症が少なく最も安全に妊娠できる確率が高いと、英国スコットランドの研究グループが報告した。流産後のカップルが次の妊娠を試みるまでにどのくらいの期間を置くべきかについては、専門家の間でも議論となっている。世界保健機関(WHO)は6カ月以上の間隔を置くよう推奨しているが、今回の研究からWHOガイドライン改訂の必要も示されると、研究グループは述べている。 「少なくともスコットランドの女性の場合では、合併症のない流産の後、妊娠を延期する正当な理由はないことがデータから示されている。今回の研究は、医療従事者が妊娠時期について助言する際に有用なものであり、確かなエビデンス(科学的根拠)に基づく選択を可能にするものである」と、研究を率いたアバディーンAberdeen大学のSohinee ...
40代の女性でマンモグラフィによる腫瘍の検出率が低いのは、若年女性の癌(がん)の特性が原因ではなく、テクノロジー(技術)そのものに原因があることが新しい研究で示された。 高齢女性に比べ40代女性ではマンモグラフィの検出率が劣ることは以前から知られており、その原因が若い女性では腫瘍が急速に成長することと、乳房組織の密度が高くマンモグラフィでは描出しにくいためであると考えられてきたが、一方で技術的な制約が原因ではないかとの考えもあった。 ...
女性の顔や身体に過剰な体毛が生じることを男性型多毛症(hirsutism)と呼ぶ。男性ホルモンの値が異常に高いことがその原因となる。 米国家庭医学会(AAFP)は、むだ毛(unwanted hair)の処理方法として以下の方法を進めている: ・過剰な発毛のある部位を剃る。 ・除毛剤(体毛を除去するクリーム)を使用する。 ・脱色剤を用いて、濃い色の毛を明るくする。ただし、このような製品は皮膚に刺激をもたらすことがあるため、慎重に指示に従って使用する。 ...
米国産科婦人科学会(ACOG)発行の新しいガイドラインで、帝王切開を受けた多くの女性は、その後の妊娠で経膣分娩を行えることが指摘されている。 数年前には帝王切開を受けた女性は、その後の妊娠でも帝王切開を受けなければならないとされていたが、医学誌「Obstetrics and Gynecology(産科・婦人科学)」8月号に掲載された今回のガイドラインの著者らは、帝王切開の反復は母子に合併症を招く危険性があり、より最近の研究は多くの女性の帝王切開後経膣分娩(VBAC)成功を裏付けていると述べている。 ...
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に最もなりやすい年代は、女性では51~55歳、男性は41~45歳であることが新しい研究で明らかにされ、医学誌「Annals of General Psychiatry(一般精神医学)」オンライン版に7月21日掲載された。 デンマークの研究グループが、過去のPTSDに関する研究に参加した6,548人のデータを分析した結果、PTSDの有病率は全体で21.3%であり、女性の有病率は男性の2倍であることが判明した。 ...
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